寄稿

【実践報告】生成AIは言語活動のパートナーになりうる!立命館守山中学校・高等学校 山内優馬先生

南部 久貴

今回は、立命館守山中学校・高等学校の山内優馬先生から、生成AIを活用したアウトプット活動に関する貴重な実践報告をいただきましたので、ご紹介します。

山内先生が取り組まれたのは、「生成AIと行うアウトプット活動」です。この実践は、タスクベースでの活動、AIとのやり取り、ブレインストーミングといった要素を含んでおり、生徒の思考を深め、英語での表現力を高めることを目指しています。

この活動のねらいと準備

まず、この活動のねらいは以下の3点に集約されます。

  • 自己の考えをまとめる手助け
  • スピーキングスキル(やり取り)の向上
  • 音と文字のリンク

単に英語を話すだけでなく、自分の考えを整理し、それを音声と文字の両方で的確に表現する力を育むことを重視されています。

使用するAIはOpenAIのChatGPTやGoogleのGeminiで、無料版でも実践可能ですが、より高度な機能を持つ有料版(月額20ドル程度)の利用も視野に入れているとのことです。

具体的な活動の展開

活動は、以下の3つのステップで展開されます。

  1. アイデア出し(日本語) まず、与えられたテーマに対して、自分の考えを深めるために生成AIと日本語でやり取りをします。この段階で、AIからヒントを得たり、多角的な視点を得たりして、思考を整理します。
  2. 対話(英語) 次に、考えがまとまったら簡単なメモを作成し、そのメモを元に今度は英語で生成AIとやり取りを行います。思考の核が定まった状態で、英語での表現に集中できるうまい仕掛けだと感じました。
  3. 文章化と添削(英語) 最後に、AIとのやり取りの履歴を参考にしながら、自分の考えを英語の文章にまとめます。完成した文章は、再度生成AIに添削してもらうことで、より質の高いアウトプットを目指します。

この実践から見えたこと

山内先生は、この実践を通じて「生成AIは言語活動のパートナーになりうる」と結論づけています。

ポイント
  • 英語を話すことに強い不安を感じる生徒も、AIが相手なら安心して話すことができた。
  • やり取りが苦手な生徒でも、生成AIが会話をリードしてくれるため、対話を続けやすかった。
  • テーマに関する背景知識が乏しくても、AIとのやり取りを通してヒントを得ることができた。
  • 生成AIに頼りすぎることで、生徒自身の思考が浅くなる可能性がある。
  • 生成AIが提示する情報は必ずしも正確ではないため、ファクトチェックの重要性を指導する必要がある。

この実践は、生徒が心理的なハードルを感じずに英語でのやり取りに挑戦し、思考を深めながら最終的なアウトプットまで到達できる、非常によく設計された活動だと感じました。

特に、日本語でのブレインストーミングから英語での対話、そして文章化へとスムーズに移行させるステップは、多くの先生方にとって参考になるのではないでしょうか。

AI英語教育ラボでは、今後も先生方の素晴らしい実践を共有していきたいと考えております。

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